火が放たれた庭
動物が駆け回る
自我があるのか定かではないが
生きているそれは何にも勝るので
踊り狂うのを見ている
決まりきった滑稽な振る舞い
その中心に皆が指を向けて可笑しくなる
道化師でないのなら
偏った喜びだけでいい
舞台
宙を飛び交う歓声は壊れている
焼け焦げた円環は疑問符を引き摺り下ろす
そして強い光による忘却
快楽
感情を一意のものにする
本当も嘘も塗り潰して
道化師でないのなら
偏った喜びだけでいい
舞台
宙を飛び交う歓声は壊れている
異常を知らない観衆
警世を蹴り飛ばして騒ぐ
「生きている」
それは何にも勝るので